我らのルーツ・群れる

正論・異論

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人類のルーツについてNHKのドキュメンタリーを観ました。
かって言われていたほどネアンデルタール人は、ホモサピエンスより頭が悪く劣ってはいなかったのではなく、知能、体格ともかなり優れていたと紹介しています。

ネアンデルタール人は氷河期に対応し、非常に寒く暗い場所で長く暮らす内に眼が光に弱くなる一方、呼吸器を冷気をなるべくさらさないように高い鼻を持ち基礎体温が高く寒さに強い白人だった。
また、せいぜい十数名の集団で暮らし、そのDNAから近親結婚が繰り返された様子がうかがえるそうです。
体格に優れ、戦う力も強ければ、負けるまでは勝つ続けることが出来ます。しかし、ガチの戦いで一度でも負ければ、再起不能のダメージを負ってしまい、足手まといになった弱者として仲間に居続ける事は難しかったかもしれません。また、食人行為をしていた形跡も見られるようです。

一方、ホモサピエンスが生き残った理由と考えられるのは、集団の大きさの違い。
ホモサピエンスは100名以上の集団で、時には400名以上が暮らした遺跡もあり、ネアンデルタール人為比べ10倍から40倍も大きい集団で暮らしていました。
大きな集団のメリットは高性能の矢じりやヤリの遠投用のツールなどの開発・改善、利用技術の伝承に有利だった。また、遠方の集団とのモノや情報の交換が急激な気候変動や災害の影響を抑える効果があったのではないか。よそ者や他の集団との共存を受け入れる、付き合う力があったのではないか。大きな集団は、近親結婚も少なく、種の存続にも良い影響を与えたのではないかと思います。

アメリカ大陸を覆っていた氷河の崩壊前後は、短期間に極めて激しい気候変動が繰り返され、寒さに順応した大型のネアンデルタール人は食料とした獲物同様気候変動に耐えられなかったのではないか。
地球最強の動物として生き残った人間の強みは、大きく群れる事であり、情報の共有力があった。これは人間の根源的な生き残り能力だと思います。
屈強な10名のネアンデルタール人が軟弱な100名のホモサピエンスと戦っても、改良された鑓や斧、射程距離2倍の投げやり(遺跡に残るやり投げ用治具を使うと2倍の射程距離になる)で立ち向かえば、悪くとも半分くらいは生き残るでしょう。

一方、東アフリカを出たある家族らはグレートジャーニーのかなり早い段階で、ネアンデルタール人との交配が行われたと見られています。
滅んでしまったネアンデルタール人の骨から苦労してDNAを採取した結果、現在のアフリカを除く多くの民族のDNAの2~2.5%程度はネアンデルタール人のDNA情報が書き込まれているそうです。

人の根源的な特性
集団のメンバーは其々自分で出来るなにかを群れに提供することで、群れのメンバーに受け入れられ、群れは大きな塊として活動することで安全に安心して暮らせます。
 また、興味深いトピックとして、ホモサピエンスには死者に弔いの髪飾りや、区部飾りなどの装飾品を一緒に埋葬していたことが知られています。
特定の死者に対する様々な埋葬品から、人の死後に関する伝承や決め事=宗教=信ずる規範がホモサピエンスにあり、その規範が数百人に及び大きな集団を形成する力になったと番組では語っていました。
死後の恐れを伝承し、その恐れを避けたり、和らげる方法を伝授する者に引き寄せられ大きな集団を形成していったのではないかと見ています。
また、遺跡の頭蓋骨にある鋭利な傷からは、相当昔からホモサピエンスの集団同士の戦いがあった証とも言っています。大きな集団同士の戦いが有ったようです。
協力もするが、意見が違えば戦争もする今のヒトそのものは昔からの生業。

番組を見て:その他大勢として生きる力
バチカンのラファエロの壁画・最後の審判には地獄に落とされた死者が地獄の先輩からいじめられている様子が描かれています。
地獄でさえ仲間に入れてもらえない事が恐怖として描かれているように、多くの人にとって集団に受け入れられない事が大きな恐れ・リスクと感じるDNAがしこまれているようです。

1,000人を超える集団の長は大きな見返りが得られることでしょうし、それを侵害するものは排除すべき戦うことになるのでしょう。その子供にも特権を維持させたいと考えるのは親の常であり、複数の子供が親の特権を引き継ごうとその座を争うのも常。

入試、入社試験で集団に受け入れてもらえない。
いじめや無視で集団の仲間として受け入れてもらえない。特に昨日まで仲良かった集団やSNSからはじかれると深刻に悩んでしまう。
そんな環境が絶えられないほど辛いと考えるのは、我々のDNAに仕込まれた生き残る術、歴史に残らないその他大勢として生きる様インプットされています。人類として生き残るために極少数が例外の働きをする「天才」になろようにも仕込まれているのではないか。

いずれにしても、他の人の考えは変えらません。変えられるのは自分の考えと考え方だけ。
焦らずに探せば自分が入り込める群れは地球上無数にあり、それでも入れないなら貴方は選ばれた「天才」化も知れません。
コンビニアルバイト・海外留学、新聞配達・英会話、配達バイト・職業訓練、時間をかけてでも、違う価値観がある、違う群れで自分の場所を探してみては如何でしょうか?
とりあえず生きれば良いんですから。

少人数のある家族が何代もの世代を経て、多くの民族の祖になったとすると、あまり喧嘩しなくても良いと思いますが、、、

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